バイバイマン 感想
名前言ったり考えたりしてはいけないバイバイマンという名前を知ってしまった男女が幻覚に襲われるホラー映画です。
予告を見たことあったので前から観たいと思っていたところ、観る機会ができたので観てみました。
あらすじ
主人公エリオットは恋人のサーシャ、親友のジョンと古い家で同居を始める。その家のテーブルにはバイバイマンという名前が書かれており、その名前を知ってしまった主人公達は様々な幻覚に襲われる。
感想(ネタバレなし)
ホラー映画では時々よくわからない終わり方をする映画がありますが、この映画は怖いだけでなくストーリーも最後まで楽しむことができました。
ネタバレを書かないとまともに感想を書くことができないですが、とりあえずネタバレを見ずに映画を観ることをオススメします。予告編は見てからの方が楽しめるかもしれません。
大きな音等で突然驚かせにくるシーンが何度かありましたが、それだけでない怖がらせ方があってとても良かったです(びっくりするのは苦手なので)。
バイバイマン自体もなかなか良いビジュアルでした。Dead by Daylightとコラボしないかな。
以下、ネタバレ注意
ストーリー
主人公エリオットは恋人のサーシャ、親友のジョンと古い家で共同生活を始めます。
エリオットの兄家族やサーシャの大学のクラスメイトのキムや大学の同級生達?とその家でパーティをしていると、兄の娘が古いナイトテーブルと謎のコインを見つけます。不気味だった為コインをテーブルの上に置いていき、そのことをエリオットに報告します。
エリオットが寝室に行くと兄の娘が言っていたナイトテーブルが目に入ります。引き出しの中を見ると、引き出しにはびっしりと
「言うな 考えるな」
と書かれていました。更にその下にはバイバイマンという名前が書かれていました。
パーティの後、この家に幽霊がいるのではないかと不安になっていたサーシャは浄霊ができるキムに頼んで浄霊してもらいます。
浄霊の後、キムのことを信じられないエリオットを信じさせる為、みんなで手を繋いで何か儀式的なことを始めます。その儀式でキムは、エリオットの心の中を読んだのか過去のことを言い当てます。続けているとキムの様子がおかしくなり始め、「言うな、考えるな」と言い始めます。そこでエリオットはバイバイマンという名前を口にしてしまいます。
翌日、エリオットとサーシャとジョンはそれぞれ幻覚を見始めるようになります。そして家の壁には何かが引っ掻いたような傷跡もできはじめます。
エリオットは図書館でバイバイマンについて調べます。図書館員の女性の協力の元、かつてバイバイマンについて調べていた記者の記事を見つけます。記者の名前はラリーといい、彼は当時バイバイマンのせいで殺人を起こしたと供述した少年の事件について調べていました。その際に彼もバイバイマンを知ってしまい友人と家族を射殺した後自殺したと知ります。
エリオットはキムの元へ向かい、もう一度浄霊してもらうよう頼み一緒に家へ向かいます。
道の途中、踏切で事故を起こした車を見つけるキム。エリオットの車を停めて降り、事故を起こした車に駆け寄ります。しかしそれは幻覚で、事故を起こした車などおらずキムは電車に轢かれて死亡します。
その際、エリオットはキムの荷物に血まみれのハンマーがあることに気づきます。
キムが線路に向かっている際にハンマーを持ったまま助けようとしていたエリオットはキムを追い詰めた犯人として警察署に連れて行かれます。
後々警察の調べで、キムはルームメイトを殺しており、更にエリオット達三人も殺そうとしていたことがわかり、エリオットは解放されます。警察署までエリオットの兄が来て話を聞こうとしますが巻き込んでしまう為何も伝えません。
家に帰ったエリオットは幻覚と幻聴によりジョンとサーシャが浮気していると勘違いしてジョンをバットで殴ってしまいます。エリオットはバイバイマンの幻覚だと気づき、ジョンを介抱して別の部屋に寝かせます。その際にサーシャが調べてたどり着いたラリーの奥さんの家の住所を知り、寝ているサーシャを置いてその場所へ向かいます。
家を訪ねてバイバイマンの名前は伏せてその話をするとラリーの奥さんは過去について教えてくれました。
ラリーが沢山の友人を射殺したのはバイバイマンという名前が広がらないようにする為だったと判明します。
奥さんが生きてることから何か生き残る術があると思っていたエリオットは奥さんにそのことについて聞くと、奥さんはバイバイマンの名前を知らないだけと言います。
奥さんから銃を渡されたエリオットは、バイバイマンの対処方を思いつきます。それは、バイバイマンに恐怖せずに幻覚を見破ることでした。
バイバイマンの幻覚で奥さんを殺しそうになるエリオットですがこの対処方で切り抜けます。
エリオットが車で家へ向かっていると、幻覚を見破った油断で道路で突っ立っていた図書館員を轢き殺してしまいます。バイバイマンについて調べている際に名前を知ってしまった図書館員も既に幻覚で人を殺しており、エリオットのことも殺しにきていたのでした。
古い家ではジョンとサーシャが目を覚まして鉢合わせします。ジョンは幻覚でサーシャのことが血まみれのキムに見え、サーシャはジョンのことをエリオットだと勘違いします。ジョンが恐れて逃げるのを、何事かと追いかけるサーシャ。ジョンは逃げ込んだ部屋でハサミを手にします。
エリオットが家に到着するとサーシャの悲鳴が聞こえます。急いで駆け付けるとジョンがサーシャの上に馬乗りになってハサミを振り下ろしています。
エリオットはジョンに飛びかかりサーシャを救いますが、今度は自分がハサミを振り下ろされ、片手でどうにか塞ぎながらもう片方の手で銃を持ち、発砲します。
銃弾はジョンに当たりそのまま倒れます。エリオットが倒れたジョンを見ると、実はジョンではなくサーシャでした。
エリオットはバイバイマンの幻覚により恋人を殺してしまいました。
ここぞとばかりに現れるバイバイマン。ニヤニヤしながら絶望しているエリオットの頭をつついて煽ります。
そこへ兄と姪が訪ねてきます。焦るエリオット。扉のとこまで行き、兄に帰るよう言います。しかし頑なに帰らない兄。エリオットの様子がおかしいことから姪を車に戻らせてエリオットの話を聞こうとします。
その頃バイバイマンは自分の犬にサーシャの顔面を食べさせています。偏食犬。
エリオットは自分の口が勝手にバイバイマンの名前を出そうとしているのに気づき、手で口を押さえ、兄に帰るように言います。
すると突然顔面がなくなったサーシャの死体が落ちてきて、カッコいいBGMとともに階段を降りてくるバイバイマンと犬。エリオットは兄に愛してると告げ、銃で自殺します。
エリオットが自殺した直後、何故か家が燃え始めます。
兄は急いで娘を探すと、ちゃんと車の中にいました。
兄と娘が車で帰って行く途中、娘が謎のコインを持っていることに気づきます。どこにあったのか聞くと、外にあったナイトテーブルの中といいます。そして更に、ナイトテーブルの引き出しに文字が書いてあったと言い始めます。何て書いてあったのか聞く父親。暗くて見えなかったと娘は言います。
その頃燃えた家からは瀕死のジョンが運び出されます。死にかけの中、何かを言おうとしているのに気づいた警察は聞こうとします。最後、ジョンの口がバイバイマンと動いて終わりです。
感想
面白かったです。怖いシーンもありましたが、怖さよりも面白さが勝ちました。幻覚によってエリオットが恋人を殺してしまうとこなどは、そうきたかってなりました。親友なら殺してオッケーって訳ではないですがね。
ただ、バイバイマンがそんなに怖くなかったです。顔が見えてない序盤の頃は怖かったですが、顔を晒してからは指でつついたりしてるだけですしね。顔を食べる分犬の方が怖いです。怖さは主にバイバイマンの呪いによって見る幻覚や人間の凶行にありました。図書館員のおばちゃんが真顔で包丁持ってるとことか不気味です。
そしてエリオットがまさかの自殺。過去の犠牲者と同じ末路になりました。しかし、BGMも相まってとてもかっこよかったです。
映画の序盤でエリオットの両親は子供の頃に亡くなっているとありました。つまり、兄と2人でずっと過ごしてきたのかもしれません。そう思うと最後、弟を助けたい兄と、兄を巻き込みたくなくて自殺した弟のシーンがより一層悲しくなります。兄がずっと弟想いなのを見てきた分、目の前で自殺してしまったのはとても辛いです。
最後、車に乗っている兄とその娘のシーンでは、ナイトテーブルの引き出しの文字を娘が見たと言い出した時、エリオットの犠牲はなんだったんだあって気持ちになりましたが、暗くて見えなかったということで安心しました。エリオットはちゃんと兄家族を守ることができたようです。
ただ、最後に踏んだり蹴ったりの(幻覚で浮気疑われバットで殴られ追いかけ回されてハサミで刺されて主人公に幻覚上で撃ち殺されて生きてたら生きてたで主人公絶望して突然燃え出した火に炙られた)ジョンが生きていて警察にバイバイマンの名前を教えてしまいます(多分)。これでまたバイバイマンの呪いが広がっていってしまいます。犬もランチタイムが始まります。
ジョンは嫌な役割を全部引き受けたイメージでした。最後、もしも生き残ってもバイバイマンの呪いがある訳で…
とりあえず、実は幻覚で真実は別だったっていう展開が好きだったので(針がタバスコだったりね)面白かったです。そこまで怖くはないので(あくまで個人の意見)怖いのが苦手な人でも楽しめるのではないかと思います。